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更新日:2018年1月17日

富士市透析防災ネットワーク

はじめに

2010年4月15日、富士市内の7透析施設と富士市役所防災危機管理課、保健医療課の代表者が一堂に会し、富士市透析防災ネットワークが発足しました。本ネットワークは大規模災害時に透析施設と行政が協力して透析療法を必要とする多くの皆さんを守ることを目標にしています。私たちは本ネットワークを以下のような方針で運営することにしました。

  1. 富士市立中央病院・病院総務課を事務局とし、医療機関と行政とが連携する。
  2. 富士市透析防災ネットワーク行動マニュアルの作成と点検を活動の中心とする。
  3. メーリングリストを災害時だけでなく普段の活動に活用する。
  4. 施設見学会を催し、普段から市内透析施設相互の理解を深める。
  5. 全体会議、施設代表者会議、実務者会議を適宜招集する。

さて、活動の中心に挙げた行動マニュアル作成にあたっては、リーダーを後藤基之富士第一クリニック透析部長(看護師)、サブリーダーを西田英明富士市立中央病院診療技術部臨床工学科参事補にお願いしましたが、7透析施設の代表者が自主的にそれぞれの担当を決め、執筆にあたりました。また、事務局担当である富士市立中央病院・病院総務課には、事務作業だけでなくマニュアル構成の立案に尽力いただき、富士市役所防災危機管理課には、東海地震による被害想定などの貴重な資料をご提供いただきました。文字通り、関係者が総力を挙げて完成させたものだということができます。

2011年3月11日に発生した東北関東大震災はこれまでの私たちの災害に対する感覚を一変させるものでした。映し出された津波の光景は私たちが実感できる大きさを超えており、災害に備えるということの難しさを際立たせました。しかし、同時に長年にわたる取り組み、積み重ねられた経験と智慧があったからこそ救われた多くのいのちがあったことも事実だと思います。家や家族を失いながら他の被災者をも思いやることを忘れない多くの人たちがおいでになることとその取り組みとは無関係ではないと思います。防災には普段からの地道な取り組みが重要であることは間違いがありません。

もちろん、起こり得る様々な事態すべてに具体的な対策を準備することは容易ではありません。しかし、私たちがこのネットワークの活動を通して共有し合った想いと知識は災害対策の第一歩です。また、その作業を通して文章化した緊急時の対策は、心が動転せざるを得ない厳しい状況のなかでも、きっと参画した皆さん一人一人を助けてくれるものと信じています。試練は超えうるものとして私たちの目の前に現れます。いざというとき真正面からその試練を迎え討つことができるように、このマニュアルを基にさらに取り組みを進めたいと思います。

東北関東大震災の犠牲者のご冥福を祈り、被災された皆さまに一日も早く穏やかな生活が戻ることを祈りつつ、私たちが為すべきことに向かってゆきたいと思います。

富士市透析防災ネットワーク会長

富士市立中央病院副院長

笠井 健司

【参加施設・行政部署】

富士市内の透析施設(富士市立中央病院、富士第一クリニック、聖隷富士病院、新富士病院、東名富士クリニック、加藤クリニック、共立蒲原総合病院)行政部署(富士市総務部防災危機管理課、富士市保健部保健医療課、中央病院病院総務課)

【構成メンバー】

施設代表者会議:医師7名 実務者会議:看護師、臨床工学技士、事務吏員

実務者会議

【活動内容】

1.全体会議、施設代表者会議、実務者会議の実施

各事案の検討を行う実務者会議は2か月に1回、検討事案の承認を行う施設代表者会議と全員による意見交換、情報共有を行う全体会議は年1回程度開催する。平成22年度はおもにネットワークとしての行動マニュアルについて実務者会議で検討を行い、その内容を施設代表者会議で承認。平成23年4月にマニュアルの第一版を完成させる。今後はマニュアルの精査を図り、随時、修正・更新を行っていく。

(マニュアルの概要)

ネットワークの目的、構成、協議内容、会議の開催等については、富士市透析防災ネットワークの規則として定めている。マニュアルの本文内容として、災害時の本部(中央病院)立ち上げ、施設間の支援依頼、市、県その他関係機関との連絡体制や応援体制を掲載している。また、訓練や患者への啓発活動も盛り込んでいく。

全体会議

2.連絡体制の整備

メーリングリストを活用し、情報共有をはかる。病院、診療所の端末のみならず透析関係者の個人アドレスを含め、約30のアドレスを登録。通常の会議開催通知や、透析に関する意見交換、また3月11日の東日本大震災と3月15日の静岡県東部地震の際は、メーリングリストを使い、各施設の被災状況、応援体制の可否等の情報共有を全施設で行った。

施設見学

3.施設見学会の実施

お互いの施設や設備状況を知るため、平成22年10月より月1回ペースで各施設の見学会を実施している。11月現在、すべての施設見学を終え、10月には市の消防防災庁舎の見学も実施。

4.訓練や啓蒙活動

今後検討していく内容としては、行政との連携をはかる訓練を計画し、情報共有や支援受入れなどどこまでやれるかを今後協議していく。また、啓発活動としては、患者に自らの命は自ら守ることが大前提であることを意識し行動していただくために、研修の場や意見交換の場を提供するということで、講演会等も企画していく予定。

集合写真