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更新日:2018年12月11日

運動器の慢性疼痛に対するカテーテル治療について

治療の背景

腰、肩、膝などの関節部の痛みに悩まされる患者さんは多く、4人から5人に1人の方はこれら運動器の慢性的な痛みを抱えているとされています。疼痛の程度は様々ですが、痛くて夜間ぐっすりと眠れない、着替えや家事など日々の動作が困難となるなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
これら運動器の慢性疼痛に対しては、安静、理学療法、薬の内服や貼付、疼痛部への注射、または電気治療などの様々な治療が行われています。適切な治療によって症状が改善する患者さんは多いですが、一方で、これらの治療を受けても疼痛が十分に改善しない患者さんも少なくありません。ある調査では、治療を受けたものの「満足いく程度まで疼痛が改善しなかった」または「変わらなかった」と回答する患者さんは70%に及ぶと報告されており、運動器の慢性疼痛に対する治療の難しさがうかがえます。

痛がる女性と男性のイラスト

 

 

近年これら運動器の難治性の慢性疼痛に対する新たな治療法として、OKUNO CLINIC.奥野祐次先生が研究・開発された「運動器カテーテル治療」が日本で開始されました。

奥野祐次先生の学術・論文(別ウィンドウで開きます)

治療の有効性を示す報告も複数示されており、慢性疼痛に悩まされる患者さんにとって新たな光明となり得る、有望で注目度の高い治療といえます。当院では、院内の倫理委員会の承認のもと、平成30年7月から運動器の慢性疼痛に対するカテーテル治療を開始しました。

治療の概要

この治療は、肩関節周囲炎(五十肩)や膝関節の変形性関節症など、様々な関節部の難治性の慢性疼痛に対して、有効性が示されています。近年の研究にて上記のような慢性疼痛を示す関節においては、既存の血管から新たな血管枝が分岐して微細な血管網が構築され(新生血管)、これとともに神経が発達することが認められており、疼痛との関連性が指摘されています。カテーテル治療では、この微細な新生血管を塞ぐことで症状の改善を狙います。

当院では、肩関節周囲炎(五十肩)の治療を行っております。治療は局所麻酔で行われ、全身麻酔は必要ありません。
治療に要する時間は1時間程度であり、治療後の数時間の安静の後、当日中に帰宅していただけます。
肩関節の場合、造影画像から肩関節に分布する血管の異常(“もやもや血管”と呼ばれる微細な新生血管)を確認し、同時に痛みがある側の手首の動脈から細いカテーテル(1mm程度)を挿入します。“もやもや血管”近くまでカテーテルを進めて血管内に薬剤を直接注入することで、“もやもや血管”を塞ぎます。
治療後は速やかにいつも通りの生活に戻ることができ、外来にて症状を経過観察していきます。また、もともと通院していたクリニックや接骨院などの通院も継続していただけけます。

疼痛と疼痛改善の図

元気に歩く女性のイラスト

 

 

 

 

 

治療を受けるには?

この治療には適応基準があり、慢性疼痛を有する患者さんの全員が対象となるわけではありません。当院における治療適応の代表的な項目としては「3か月以上、既存の治療を行っても改善が得られなかった疼痛」が挙げられます。
また、この治療は現状では保険が適用されておらず、自由診療・自費治療となります。費用につきましてはお問い合わせください。各生命保険会社の提供する医療保険に加入中の方は、加入しているプランによっては給付金を受けられる可能性があります。

診察・治療は、放射線科外来において行います。外来で治療適応の確認をし、必要に応じて採血やMRIなどの検査を行い、治療後には経過を観察します。

かかりつけ医がいる場合

かかりつけの医療機関から当院地域医療連携センターを通じてFAX予約をしていただき、紹介状を持参のうえご来院ください。(紹介予約)
診療日時:火曜日の午後

かかりつけ医がいない場合

事前に医事課へご連絡のうえ、直接、ご来院ください。
診療日時:火曜日の午後

 

医師のイラスト

医師紹介

医長 道本 顕吉(みちもと けんきち)
専門分野:放射線科画像診断、画像下治療
資格:日本医学放射線学会 画像診断専門医


 

お問い合わせ

担当:カテーテル治療担当科
電話番号:0545-52-1131(内線3133・3127)