ここから本文です。
私たちは地域の基幹病院として、市民の皆様に安心・安全な医療を将来にわたり安定的に提供するために、地域医療の担い手を育成することは非常に重要であると考えています。
医学生、看護学生および医療技術を学ぶ学生の実習受入れをはじめとして、潜在看護師の再就職を支援するための取り組みや中・高生に対する職業体験等も実施しています。
実習生は当院で、診療チームの一員として指導医や学生指導者とともに患者さんの診療に参加し、教科書の知識だけでなく、臨床の現場でどのように考え、どのように行動すべきかを学んでいます。そして、一人の患者さんに多くの医療スタッフが関わりそれぞれが持つ知識と技術を活かしながら、患者さんとともに快癒・回復へ歩んでいることを体験します。医療従事者として自立した時、当院での経験を大事な指標、糧としていただきたいと考え、病院全体で支援しています。
中高生の皆さんに対しては、様々な職種の見学や体験を用意しています。医療現場の状況、医療スタッフの想いや医療スタッフとして働くことの意義を伝えていきたいと考えています。
このように、担い手育成に取り組むことができるのは、患者さんを始め市民の皆様からご理解とご協力をいただけるおかげです。皆様に心より感謝申し上げます。
様々な担い手育成の取り組みを通して、多くの方が医療の道を目指し、将来はともに地域医療に貢献してくれることを願っています。
当院は診療科目23科の二次救急を担う急性期病院であることから、症例数が豊富なため、多くの経験を積むことができ、さらに、経験豊富な専門医、指導医による充実した指導を受けることができます。また、当院は他職種との垣根が低く連携が取れているため、初期臨床研修医の皆さんも自然とチーム医療に取り組むことができます。
その他には、平成27年1月に臨床研修センターを設置し、研修医室を増設するなど快適な環境を整えています。
これまで、多くの初期臨床研修医が、当院で医師としての「知識・技術」と「心」を磨き、臨床医として自立し、活躍しています。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
令和3年1月20日発行の病院だより冬号(Vol.51)にて、臨床研修医の特集を掲載しています。
以下より、ご覧ください。
平成21年より静岡県立静岡がんセンターの認定看護師教育課程・がん化学療法看護分野における実習施設となっており、毎年1~2名の看護師を受入れています。20日間の実習期間中に、下記の内容を行います。
がん化学療法看護認定看護師に必要となる高度な臨床知識・専門技術を身につけ、患者さんとご家族の身体的・心理的・社会的状況を考慮した看護介入ができるよう支援しています。
公益社団法人静岡県看護協会と協力し、地域包括ケアを推進できる人材を育成しています。健康障がいを持つ方が安心して住み慣れた地域で暮らすために他施設とどのように連携したらよいか、実習を通して以下の内容について学びます。
県看護協会を通して、訪問看護ステーションから年4名程度を受入れています。
富士市保健医療課が実施する看護師実務研修に協力しています。看護師免許を保有しているものの医療現場を離れている、いわゆる潜在看護師に対して、看護師としての基礎的な知識・技術・態度等を習得、再認識できる看護師実務研修を実施することで、潜在看護師の再就職を支援しています。
平成28年8月29日、東京慈恵会医科大学医学生のクリニカルクラークシップ(診療参加型臨床実習)の受入れ開始にあたり、同大学と協定を締結しました。年間を通して約30名の医学生が約1か月間の実習を順次行っています。
今までの見学型の実習とは異なり、医学生が診療チームの一員として指導医とともに診療に参加し、臨床の現場で、医学生自身も医師の立場で考え、どのような医療行為を実施すべきかを学んでいます。実習前に学んだ医学的知識を、現場でどのように応用していくかを考えることで、医師としての総合的な能力を養います。
産婦人科において、浜松医科大学医学科6年生の臨床実習(選択ポリクリ)を受入れています。年間2名程度の医学生が2週間の実習を行っています。地域の基幹病院・地域周産期母子医療センターとして、当院産婦人科は、周産期医療、不妊・生殖医療、悪性腫瘍、良性疾患、救急医療を担っているため、医学生にとっては勉強しがいのある環境だと思います。実際に患者さんを通した臨床場面の中で、考え方や基本的な技能を習得していただけるよう支援しています。
数日間の見学については、年間8名程度受入れています。
実習指導者講習を受講した看護師が約100名おり、各部署に4~5名配置されています。充実した実習が行えるよう体制を整えています。
臨地実習は、あたたかな感性を育みながら、看護職として必要な知識・技術を習得し、ニーズに対応できる応用能力及び問題解決能力を養うことを目的として、基礎・成人・老年・小児・母性・統合実習を行っています。
富士市立看護専門学校、静岡県立東部看護専門学校、東京衛生学園専門学校、JA静岡厚生連するが看護専門学校の学生実習を受入れています。
平成28年度から夏期休暇・春期休暇におけるインターンシップの受入れを始めました。当院看護師と一緒に看護ケアを体験することで、職場環境や雰囲気を知る機会となり、看護師として働く姿をイメージすることができます。当日は、当院の役割や看護部の教育制度などの説明後、学生さんが希望する診療科や病棟で看護体験を行います。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
約2か月間の臨床実習を受入れています。臨床実習では、一般撮影、胃などの透視検査、マンモグラフィ検査、CT、MRI、超音波画像診断装置を用いた検査、核医学検査、放射線治療などの実習を行い、また、患者さんに対する接遇や迅速・的確なコミュニケーションスキルを身につけられるよう支援しています。医療従事者としての自覚を深め、実践的な知識・技術を習得していただくよう努めています。
鈴鹿医療科学大学と岐阜医療科学大学の学生実習受入れの実績があります。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
約3週間の臨床実習を受入れています。臨床実習では、患者さんを中心としたチーム医療における臨床工学技士の役割を臨床現場で学び、他職種との協調性を養い、また、臨床工学技士の使命を自覚し、基本的な技術と知識を身につけることを目標としています。透析室、手術室(心臓血管外科手術を含む。)、心臓カテーテル室、集中治療室において使用する医療機器の構成と機能を理解することから、それらの保守管理まで、実践的な実習を提供できるよう心がけています。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
3~4週間の臨床評価実習と、6~9週間の臨床総合実習を受入れています。臨床評価実習では、理学療法、作業療法、言語療法それぞれに必要な評価方法を理解し、得られた検査や測定の結果を適切に記録し、統合的に解釈することを学ぶことができます。臨床総合実習では、評価を行い、問題の抽出、目標設定、プログラムの立案、具体的な治療方法を考えることができる能力を養います。最終的には、指導者が見守る中で、評価から治療までを一人でおこなうことができるよう支援しています。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
栄養士・調理師の資格取得を目指す学生の実習を受入れています。栄養士に関しては、患者さんに対する栄養食事指導やベッドサイドへの訪問を行い、栄養アセスメント、ケア・カンファレンス、栄養ケアプランの立案を学習します。また、チーム医療、クリニカルパス等についても理解を深めることができます。病院栄養士としての実践的な経験を積むことができるよう心がけています。調理師に関しては、衛生管理と集団調理について学習します。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
薬学部の教育課程では、臨床に係わる実務能力を培うために病院および保険薬局において、それぞれ11週間の実務実習が義務付けられています。当院は平成22年から実務実習受入れ施設となっており、毎年度、数名の薬学生が薬剤師を目指して実習を行っています。
当院薬剤師は、進歩を続ける医療環境の中で日々学びながら、患者さんを支える医療チームの一員として、入院・外来調剤、注射剤調剤、服薬指導、薬品情報管理、抗がん剤の混合調整などの業務を行っています。こうした臨床の現場を一緒に経験することで、薬剤師の仕事をより深く理解し、将来の目標を明確にして、ますます勉強に励む機会となるように支援しています。
詳細は、下記リンクをご覧ください。
当院は視能訓練士実習受入れが可能です。歯科衛生士については、今後、受入れ体制を整える予定です。
詳細については、下記リンクをご覧ください。
高校生の皆さんには、実際の業務に近い体験をご用意しています。将来、自分が働く姿をより具体的にイメージできるので、進路を選択する際に役立てていただけると思います。
8月24日に当院にて静岡県主催の「こころざし育成セミナー」を開催しました。このセミナーは、医学部(医学科)を目指す県内の高校生を対象に、実際の医療現場や医療従事者に接する機会を提供することを目的としています。当院には15名の高校生が参加し、まず3班に分かれて病院内を見学しました。その後6名の初期臨床研修医と1名の後期臨床研修医を招き、参加した高校生と懇談をしました。
参加した高校生たちは目をキラキラさせながら真剣に話を聞き、積極的に質問をしていました。普段見ることができない医療機器や医療現場を体験した参加者たちは、改めて医師へのこころざしを強く持ったようでした。
令和2年度および令和3年度の高校生病院職場体験は中止とさせていただきました。
例年8月上旬、県内在住の高校生を対象に高校生1日ナース体験を実施し、約40名の生徒さんが参加しています。高齢化社会の中で、医療従事者として看護職が果たす役割・使命はますます大きくなっています。病院での看護実務体験を通して「看護の心」を理解し、看護職への関心を深め、一人でも多くの高校生が、将来、看護の仕事を選択してくれることを目的としています。実際に白衣を着て、患者さんの足浴のお手伝いや赤ちゃんのオムツ交換などを体験します。
例年6月、静岡県看護協会から県内各高校に通知があり、募集が始まります。当院へ直接申し込むことはできませんので、ご注意ください。
市内高校の生徒を対象に、職員が高校に出向いて職業講話を行っています。
職業講話を希望される学校は、事前に病院総務課まで電話にてお問い合わせください。なお、個人での申し込みは受け付けておりませんので、ご了承ください。
一言に医療従事者と言っても、医師・看護師だけでなく、様々な職種があります。中学生の皆さんには、医療に携わる職種にはどのようなものがあるか、それぞれの職種がどのように患者さんに関わっていくかを伝えます。自分の性格や得意分野に合った職種を見つけてください。
市内中学校の生徒を対象にブラック・ジャックセミナーを開催(共催ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)しています。外科医師の指導のもと、模擬手術を体験することができます。このセミナーを通して、医師の仕事に興味を持ち、医師を志すきっかけになることを期待しています。
市内中学校の生徒を対象に1日職場体験学習を受入れています。
午前は看護部の説明と見学・体験、午後は診療技術部(臨床検査科、中央放射線科、リハビリテーション科、薬剤科、栄養科、臨床工学科、医療技術科のうち希望する科3科程度)の説明と見学・体験を行います。1日最大6名まで受入れます。
職場体験を希望される中学校は、事前に病院経営課まで電話にてお問い合わせください。なお、個人での申し込みは受け付けておりませんので、ご了承ください。
市内中学校の生徒を対象に、職員が中学校に出向いて職業講話を行っています。
職業講話を希望される学校は、事前に病院経営課まで電話にてお問い合わせください。なお、個人での申し込みは受け付けておりませんので、ご了承ください。
富士市多文化・男女共同参画課と静岡大学が協働しておこなうキャリア教育事業に協力しています。毎年7回程度、小中学生に対して、職業について無意識に持っている性別のイメージを取り払い、視野・可能性を広げられるよう、男女共同参画の視点から男性看護師が職業講話を行っています。職業選択を狭めることのないよう広い視野を持ち、夢を広げていただきたいと思います。