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更新日:2020年2月19日
当診療科で行っている検査には次のようなものがあります。
心電図は心臓の電気活動を記録したもので、心疾患、不整脈、心肥大などで異常を示します。運動負荷心電図は主に狭心症や不整脈の診断のために行う検査です。
※ 以下、画像は「インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラス(トーアエイヨー)」より引用
携帯用の心電図をつけて24時間心電図を記録します。不整脈や狭心症の診断のために実施します。入院の必要はありませんが、装着時と外す時に来院して頂く必要があります。日常生活は送れますが、入浴はできません。
心臓の形態、動き、血液の流れを調べます。体表から機械を当てて調べる方法(経胸壁)と、胃カメラのように口から管を挿入して行う方法(経食道)があります。外来で行うことができ、被ばくなどの負担はなく、即座に心臓の状態を把握することができる有用な検査です。
放射性同位元素を用いて心筋の性状を調べます。放射性医薬品からはごく微量の放射線が出るため若干の被ばくがありますが、体に影響がでることはありません。また、放射性医薬品は一定時間後に放射線を出さない安定な物質になり、体から排泄されます。通常検査での被ばく量は約0.2~10mSV(ミリシーベルト)で胃のバリウム検査とほぼ同じくらいです。
主に虚血性心疾患の診断に用いられます。造影剤を使用しないため、腎機能の悪い方にも施行することができます。
近年画期的な進歩を遂げている検査で、心臓の筋肉・冠動脈の状態を調べます。狭心症、心筋症の診断のために行います。
造影剤(レントゲンを通さない注射薬)を用いて心臓の血管(冠動脈)を描出します。冠動脈に狭窄(狭い部分)がある場合は、下の画像のようにくびれて描出されます。
腎機能障害の程度によっては造影剤の使用が困難であり施行できません。また、冠動脈の動脈硬化性変化が強い場合は、評価が困難な場合があります。
外来で行うことができますが緊急対応はできないため、緊急性のある場合はカテーテル検査を行います。
画像:左前下行枝の高度狭窄
心臓カテーテル検査とは、カテーテルという細い管を使った心臓の検査です。冠動脈にカテーテルを使って造影剤を注入し、狭窄や閉塞を確認します。また、心臓の動きを確認したり、心臓の中の圧力を測定したりする検査もあります。
外来で施行できるCTなどと比較して侵襲的であり、入院して行う検査です。検査に伴うリスクとして脳梗塞などがあります。しかし、冠動脈治療を考慮する上では必要不可欠な検査です。腎機能の悪い方でも、施行する場合があります。