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更新日:2025年6月13日

看護部長あいさつ

看護部の理念は、“一人ひとりを大切にした看護”を提供することです。
それは、患者さんが急性期治療を受けながらも、その人らしい生活を送ることができ、日常の中で「大切にされているな」と実感し、生きる力となるよう支援すること、です。
患者さんを“生活者”として捉え、患者さん一人ひとりの入院前の生活、人生経験、大事にしていることを常に意識し共に大切に思い関わる看護が、患者さんの力になる、と考えます。
急性期の入院期間短縮化の状況下で、患者さんの高齢化に伴う疾患や社会背景の複雑化があり、退院後の生活を見据えた支援はますます困難となっています。しかし、患者さんの一番近くにいる看護師が、患者さんの思いに寄り添い、望む場所へ帰れるよう、看護チームで支援しています。

理念には、「看護職員一人ひとりを大切にする」という意味も含まれています。
看護職員が疲弊していては、質の高い医療・看護は提供できません。看護職員一人ひとりが活き活きとやりがいを感じて働き続けられるよう、看護部として勤務環境改善に努め、各部署ではお互いに認め合い助け合う職場づくりに職員一人ひとりが参画しています。
看護学生さんや看護職員が、患者さん一人ひとりとの出会いの中で、人の生きる力や看護の喜びを感じ、やりがいが持てるよう、看護を振り返り、語り合い認め合う機会を大切にしています。

“一人ひとりを大切にした看護”のエピソード

私がこのように実感した、患者さんとそのご家族との出会いがありました。
その患者さんは、ご自宅で状態が急激に悪くなり、緊急で入院し手術を受けられました。呼吸状態も悪く人工呼吸器を装着しましたが、回復は厳しい状況でした。つらい表情が時折見られるようになったため、鎮痛薬・鎮静薬を使い眠らせる方針となりました。しかし、私は日々のご家族の献身的な様子やそれに応えるかのようなわずかな表情の変化を目にし、患者さんもご家族も眠るのではなく家族と一緒に過ごして話したいのではないか、と感じました。そこで、意識が朦朧としてはいましたが、ご本人に、眠ってつらさを楽にしたいか、眠らず家族と過ごしたいか、聞いてみました。私には、後者でうなずいたように見えました。患者さんは、医師の声かけには反応がありませんでしたが、医師は私の感じたことを信じて下さり、またご家族にも話し方針が変更されました。個室に移動し、昼間はご家族が希望通り付き添うことができるようスタッフと共に整えました。若い頃からお好きだった映画音楽をご家族と共に聞きながら過ごし、夜だけ鎮静剤で眠るようにしました。出血もあり身体的状態は日に日に悪化していきました。しかしその一方で、表情は豊かになりご家族と意思疎通が取れるようになっていきました。その後、好きな音楽が流れる中、ご家族に見守られながら旅立たれました。
ご本人の崇高な生きる力を目の当たりにし、ご家族の力、人生において大切にしてこられた生活習慣の無限の可能性を実感しました。
看護学生さんや看護師が、患者さん一人ひとりとの出会いの中で、人の生きる力や看護の喜びを感じ、やりがいが持てるよう、看護を振り返り語る機会を大切にしています。

楽しく働き続けられる職場づくり

看護部では、職員満足度調査の意見を取り上げ看護長会で改善策を検討し、楽しく働き続けられる職場環境改善に努めています。令和5年度は、前残業廃止や4人夜勤体制(一部)、育休明けの時短ナースの業務見直し、令和6年度は委員会や研修課題の負担軽減など実施しました。
各部署でも、「ありがとうカード」など承認し合う取り組みが行われ、スタッフ一人ひとりが参加しています。
富士市としては、市外からの転入への補助金や助産師奨学金、子育て支援が充実しています。
出産後3年間は育児休暇が取得でき、復帰後は就学まで子供に合わせて短かい時間で働くことができます。急な子供の発熱にも家族看護休暇が使えます。男性の育児休暇も推奨しています。
妊娠治療の出生サポート休暇や、親御さんの介護休暇も取得できます。
家庭と仕事、両方を大切にしながらバランスよく働くことができます。

副院長県看護部長秋山ゆかり

 

 

 

 

 

 

 

副院長兼看護部長 秋山ゆかり