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更新日:2024年5月29日
人体から発せられるわずかな信号を読み取り、解析するのが生理機能検査です。心電図検査、脳波検査、心臓超音波検査、肺機能検査、誘発電位検査、聴力検査、心臓カテーテル検査とさまざまな検査を行っています。
心臓の筋肉が収縮する時に出るわずかな電気を拾って記録するのが心電図検査です。簡単な操作で心臓に関するさまざまな情報が得られます。人体に対して、負担をかけません。
携帯型長時間心電図とも呼ばれています。ホルター心電図は長時間にわたり日常生活中の心電図を記録することができ、不整脈や狭心症の診断に有用な検査です。検査は原則24時間機器を装着していただきます。
検査当日 機械装着 約30分
翌日 機械取り外し 約10分
トレッドミルによる運動負荷検査は、心臓に負荷をかけて心電図の変化をみます(狭心症など)。フィットネスクラブで見かけるような回転するベルトの上を、始めはゆっくり、徐々にスピードを上げながら歩行(走行)します。その後ベルトを停止し、安静状態に戻るまで心電図と血圧を継続的に記録します。
約30分
マスクを顔に装着し、エルゴメータと呼ばれる自転車をこいで、心臓に負担をかけながら呼気ガスを計測する検査です。検査中は心電図、血圧、酸素飽和度などを観察しながら、安全な状況で十分な運動負荷をかけて測定します。
この検査の意義は、心臓に病気のある方(心筋梗塞治療後、心臓手術後、弁膜症、心筋症など)が、安全で安心して続けることができる運動の強さを測定値から調べ、運動処方箋を作成します。この検査結果は心臓リハビリテーションに用いられ、治療効果の判定やリハビリ内容などに利用されます。
約60分
血圧脈波検査とは動脈の硬さの程度や動脈の詰まりの程度を調べる検査です。ベッドに横になっていただき両腕、両足に血圧測定のカフを巻き、心音マイクを付けて5分間安静後測定します。
血圧の日内変動は個人差が大きく、特に日中の活動、睡眠中等の家庭血圧測定では捉えられない血圧の変動を調べる検査です。特に睡眠時の血圧の変動がより重要であることが分かってきました。
一般に血圧は覚醒時よりも睡眠時に低値を示しますが、高血圧症では睡眠時に血圧が下降しない場合や夜間に血圧が上昇する場合があることがわかりそのようなケースでは無症候性脳梗塞や心肥大、蛋白尿等の高血圧性臓器障害を高率に伴うと言われています。起床後急激に血圧が上昇したり朝の高血圧がその時間帯における脳卒中や心臓発作発症との関連が深いことが報告されています。
このように24時間自動血圧測定検査は、高血圧の診断と治療において重要な役割をはたしており、高血圧治療ガイドライン2019においても推奨されている検査法です。
検査当日 約20分(機械装着)
翌日 約10分(機械取外し)
一般的には心エコーと呼ばれます。エコーを使って心臓を観察する最大のメリットは動いている心臓を視ることができることです。心臓の筋肉が収縮して血液を送り出す様子や弁の動き、血液の流れ方などを詳しく検査することができます。
約30分
肺機能検査は肺と気管支に関わるさまざまな呼吸の機能を調べる検査です。肺活量のように量を計る検査だけでなく、肺の中で吸った空気が広がって行く様子を計ったり、酸素がどのくらい取り込まれたかなど精密な検査も行います。
空気の通り道である気道に炎症があるかどうか調べる検査です。喘息の診断や治療の経過を見るときに用いられます。検査方法は装置に取り付けられたフィルタをくわえて、息を吸い込んでから吹き込みます。
約15分
検査の1時間前の飲食はお控えください。
脳波検査は脳から生じる活動電位を頭皮に置いた電極で記録し測定します。てんかん、代謝性脳症、脳炎による意識障害、脳死判定などに用いられます。
約60分
神経伝導検査とは神経障害の程度を調べる検査です。手や足などの神経に電気刺激をしてその伝わる速さや波形の大きさを調べます。電気で刺激するためしびれや痛みを伴います。
筋電図検査は骨格筋や横紋筋の障害を調べる検査です。筋繊維から興奮する際に発生する活動電位を記録します。細い針を刺して検査するため痛みを伴います。
約60分
”耳がつまったような感じがする””電話の声が聞き取りにくい”こんな症状を訴えて来院する患者さまに聴力検査を行います。特発性難聴、中耳炎など、ほおっておくと聞こえが悪くなってしまうこともあります。
また、加齢とともに聞こえも悪くなってきます。音は聞こえるけれど、何をしゃべっているのか理解できないため、補聴器をつけたいという患者さまには、適正な補聴器をつけてもらうために言葉の聞こえ方の検査(語音聴力検査)を行います。
耳音響放射検査は、内耳、特に外有毛細胞と呼ばれる聞こえに関する感覚細胞の反応をみる検査です。
蝸牛神経やそれより中枢側(脳幹)の聴覚伝導路を調べる検査です。ベッドで横になりヘッドホンから出る音に反応して出る脳波について検査します。
検査中は、患者さんの体が動いてしまうと筋肉の動きが入ってしまい検査がうまくできなくなります。そのためうまく検査ができないことが予想される患者さんの場合には、薬を飲んで睡眠させて検査することがあります。
約60分
赤ちゃんのきこえの障害を早期に発見するために行っています。クリック音を聴かせ、音が聴こえた時に脳から出る微弱な反応波を検出し、自動的に判定する検査です。
In Body検査は、体成分分析、肥満指標、筋肉量、体水分量などが部分別に測定することでき、体成分のバランスなどを見ることができます。
一般の体脂肪計やトレーニングジム等で行っている機器ではなく0~1000kHzの6種類の周波数を使用し、全身を測定する医療機器です。
約15分
検査当日の朝食は、食べないでください。
心臓ペースメーカーを装着されている患者さんは、検査できません。
心臓のカテーテル検査や心臓カテーテルアブレーションは循環器科、放射線科、臨床検査科、臨床工学科がチーム医療で行う検査です。心臓カテーテル検査は、血管造影用の細いチューブを血管内に挿入し、心臓に栄養や酸素を送るための血管を直接造影します。冠動脈形成術を検査と並行して行う場合もあります。臨床検査科は心電図の監視と心臓内、血管内の血圧の記録を担当しています。
心臓カテーテルアブレーションとは、心房細動、心房粗動、頻拍発作(WPW症候群(房室回帰性頻拍)、房室結節回帰性頻拍、発作性心房粗動など)の患者さんに対してX線透視下で心臓内にカテーテルを進め不整脈の原因となっている心筋を高周波により焼灼し、不整脈を治療する検査です。臨床検査科は、心内心電図の判読や電気刺激装置の操作を担当しています。
妊婦健診における胎児超音波スクリーニング検査を女性の臨床検査技師が行っており、主に赤ちゃんの発育や付属物(胎盤・羊水・臍帯)などの状態をチェックします。受診された妊婦さんとご家族へ画面を見ながら、説明も行っています。
約20分