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更新日:2024年8月7日
当院は、令和5年3月から手術支援ロボット ダビンチ(da Vinci X)による手術を開始しました。
手術支援ロボットは、これまでの腹腔鏡下手術よりも緻密で複雑な手術操作が可能で、より難しい手術にも対応することができます。また、腹腔鏡と同じ内視鏡手術のため、開腹手術よりも患者さんの身体への負担が軽くなります。手術支援ロボットによる手術は、術後の早期回復に寄与します。
手術支援ロボットは、腹部に穴をあけてカメラを入れ、その映像を見ながら病巣を取り除く「腹腔鏡手術」の一種です。ダビンチのロボット部には4本のアームがあり、1本のアームはカメラを、残りの3本は電気メスなどの器具を装着します。医師は操作部で映し出される高画質で立体的な3D画像を見ながらアームを操作して、がんの切除や患部の縫合などを行います。人間の手よりも緻密なロボットの動きで、安全・確実な手術が可能です。
診療科 |
対象疾患 |
術式 |
開始年 |
令和5年度 |
---|---|---|---|---|
泌尿器科 | 前立腺がん | 前立腺全摘 |
令和5年 |
44 |
外科 | 胃がん | 幽門側胃切除 胃全摘 |
令和6年6月予定 |
- |
大腸がん(直腸) |
直腸切除・切断術 |
令和5年 |
3 |
|
大腸がん(結腸) | 結腸切除術 | 令和5年 |
2 |
ロボット手術では、患者さんのQOL(生活の質)を維持することができます。3次元の拡大画像を見ながら、より可動性が向上した鉗子(はさみ、ピンセットなど)を用いて手術を行うため、がんを取り残すことなく摘出が可能です。前立腺の先端にある尿道括約筋を十分に残し、尿道と膀胱を正確に吻合することで、尿失禁率が低減します。患者さんによっては前立腺の周囲の勃起神経をより精密に温存することにより勃起不全の確率が低下する可能性があります。
ダビンチ手術における切開部
術式名:ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(腹腔鏡下根治的前立腺摘除術)
診察時に、主治医にお申し出ください。
ロボットが自動で手術を行うことはありません。認定を受けた医師がロボットアームを操作して手術を行います。
高齢の方でも、開腹手術や腹腔鏡手術に耐えられる状況にある患者さんであれば、ロボット手術を受けることはできます。ロボット手術は開腹手術よりも患者さんの身体への負担は小さいといえますが、治療については、担当医が患者さんと十分に話し合って決定します。
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