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更新日:2020年1月22日
超音波検査は人間の耳に聞こえない音(超音波)を体内に発射し、それが体内の臓器で反射し、戻ってきた信号を検出して画像化したものです。肺を除くほとんどの部位で利用可能で、人体に対する影響や痛みもないので、小児や胎児の検査にも利用されています。
超音波検査とは、超音波を利用して断層画像を描出し、体内の情報を得ようとするものです。中央放射線室では体の表面から超音波を送受診する検査を行っていますが、ほかにも、血管内超音波や超音波内視鏡などいろいろな種類の超音波検査があり、体のほとんどの部分が検査可能です。
自然界にも超音波を利用して生活している生物がいます。イルカやコウモリは体の一部で超音波を発生させて仲間と交信したり、障害物などから反射してくる超音波を受信して周囲の様子を確認しているといわれています。また、人工的に発生させた超音波を利用するものとしては魚群探知機などが知られています。
さて、中央放射線室で行う超音波検査とはどのようなものでしょうか?
まず検査用ゼリーを体の表面にぬります。これは超音波を送受信する部分(探触子といいます)と、体の表面との密着をよくするためです。ちなみにゼリーは暖めてあるので、冬でも冷たくありません。
次に、探触子を目的とする部分にあて画像を描出します。そして画像を観察しながらゆっくり移動させていきます。このような走査を方向や角度を変えながら何度か繰り返し、見落としがないようにくまなく観察します。(注意;腹部の検査をする場合、朝は絶食となります)
この検査の特徴は、特に苦痛もなく(多少くすぐったいですが)、体にも無害ですので小さなお子様にも安心して使用できます。妊娠中の胎児の検診などには欠かせない検査です。