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ホーム > 部門紹介 > 診療技術部(薬剤科、臨床検査科、リハビリテーション科、中央放射線科、栄養科、臨床工学科、医療技術科) > 中央放射線科 > 放射線治療

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更新日:2024年5月29日

放射線治療

放射線治療について

概要

放射線治療は、放射線を用いて病気の治療を行います。
一般的な検査で使用する放射線よりも高いエネルギーの放射線を当てることにより、病気の細胞を死滅させていきます。
放射線治療には、大きく分けて体の外から放射線を当てる外部照射と、体の中に放射性物質を入れて治療する内部照射がありますが、当院では外部照射による放射線治療を行っています。

詳細

  • 放射線治療装置 Clinac-iX (米国バリアン社製)
  • 放射線治療計画用CT Optima CT580W(GE社製)
  • 放射線治療計画装置 Monaco(エレクタ製)
  • 放射線治療計画装置 Eclipse(バリアン社製)

放射線治療は手術、抗がん剤とならぶ癌治療の3本柱の一つです。
癌の進行具合や患者さんの状況によって癌の根治を目指す治療や症状の緩和を目指す治療など目的により治療の方法を選択します。他の治療方法より低侵襲で、体への負担が少なくて済み外来で受けることが可能です。また、高齢者の方、手術や薬物療法が難しい方にも放射線治療が選択可能になることもあります。
治療のためには、病巣へできる限り集中した放射線の照射を行いながら、かつ周囲の重要臓器へ影響を与えないように高精度の治療を行わなければなりません。当院では、画像誘導放射線治療(IGRT)、呼吸移動対策、定位放射線治療などの放射線治療技術を積極的に取り入れ従来の治療に比べ格段の正確性を持ち、患者さんに優しい治療を行なっています。
放射線治療は多くの患者さんにおいて外来通院で可能ですが、多数回の通院が必要になるという欠点があります。そこで当院では寡分割照射法を導入しより負担の少ない放射線治療を目指しています。寡分割照射法とは、1回の線量を増加し回数を減らす方法で、治療効果は通常の治療方法と比べて同等であり、副作用も同等もしくは軽度と言われております。乳がん放射線治療においては、1日2Gyから2.66Gyに線量を増やすことで、治療回数を25回から16回に減らすことができます。(全ての癌、病態において寡分割照射が適応可能なわけではありません。医師が困難と判断した場合は通常の治療法となる場合があります。また加入されている医療保険の種類によっては、十分な保険金の給付がされない場合があります。)

《画像誘導放射線治療(IGRT)》

放射線治療装置に搭載された高精度なロボットアーム型X線管球を用いて、放射線治療時に寝台上でX線撮影、X線透視、CT撮影などを行い、照射位置の誤差を補正し、より正確に放射線治療を行う技術です。

呼吸移動対策

肺や肝臓など呼吸によって動く臓器の腫瘍に対して、呼吸のタイミングに合わせて放射線を照射する技術です。

定位放射線治療

病巣に対し多方向から放射線を集中させる方法です。画像誘導技術や呼吸移動対策も同時に併用し、通常の放射線治療と比較して、周囲の正常組織にあたる線量を極力減少させることが可能で、極めて高い精度で腫瘍を狙い打ちます。

放射線治療を受ける患者さんへ

放射線治療は、その治療に適した放射線の種類を選択し、病巣に集中して放射線を大量に照射する一方、周囲にある正常組織にはできるだけ放射線による影響が少なくなるように治療をしていきます。このように放射線治療は予定された量を一定期間に当てなければ効果がありませんので、通常毎日継続して治療を行っていきます。
また、病気の種類・病巣の範囲によって放射線治療の効きやすさに違いがありますので、すべての癌に対して治療できるわけではありません。治療時間は10~15分程度(実際の照射時間は2~3分です。)です。体に放射線があたっても、痛みはありません。また治療中に機械が回転しても決して体に触ることはありません。治療中に動きますと治療部位がずれたりし、正確な予定線量が入らなくなります。治療中は動かないようご協力お願いします。

治療装置出力線量の測定実施について

放射線治療を行うにあたって、放射線の出力が正しく保たれている事が重要です。
当院においても職員が線量測定を行い、さらに第三者機関である公益財団法人医用原子力技術研究振興財団に測定を依頼し、正確な線量が出力されているか確認をしております。

治療装置出力線量の測定実施について

出力線量の測定実施証明書

放射線治療を行うにあたって、放射線の出力が正しく保たれている事が重要です。当院においても職員が線量測定を行い、さらに第三者機関である公益財団法人 医用原子力技術研究振興財団に測定を依頼し正確な線量が出力されているか確認をしております。