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更新日:2019年1月17日
放射線は大地や食べ物、宇宙からなどの身の回りにたくさんあります。これらを自然放射線と呼びます。
放射線には、光と同じような性質を持つ電磁波と、粒子の運動によって生じる粒子線とがあります。
放射能は、放射線を出す能力のことです。放射線を出す性質のある物を放射性物質と呼びます。一般的には、放射性物質を含めて「放射能」と呼ぶこともあります。
放射線は物質を通り抜ける性質があります。通り抜ける強さは、放射線の種類や放射線が持つエネルギーによって異なります。
日本の放射線被ばくの基準は、世界放射線防護委員会から出される勧告を基に決められていますので、世界的な標準と同じです。
放射線の人体に対する影響は、放射線の種類やエネルギーによって異なります。そこで、人体への影響に着目して決められているのが、シーベルトという単位です。
放射性物質が持つ放射線を出す能力を表す単位として使われます。放射性原子核が壊変する単位時間当たりの割合で、1ベクレルは1秒間に1個の原子核が崩壊することです。
「被ばく」とは、放射線を浴びることです。放射線は宇宙から、大地から、食物からなど多数存在しますので、どこにいてもなにがしかの放射線を被ばくすることになります。
被ばくは放射線を浴びることですが、「汚染」とは放射性物質がペンキのように付着した状態を指します。汚染が確認されたら、除染をした汚染領域を包んだりして、汚染が拡大しないようにします。
世界保健機構では、200mSv以下の線量の被ばくを低線量被ばくと定義していますが、この低線量被ばくでの人体への影響は、確認されていません。
放射線による被ばくの形態は、放射性物質と被ばくする人体の位置関係によって、「内部被ばく」と「外部被ばく」に分類できます。汚染によって放射性物質が身体内部に取り込まれ、体内にある放射性物質からの被ばくを「内部被ばく」と呼びます。これに対して、放射性物質が身体の外にある状態での被ばくを「外部被ばく」といいます。被ばくの形態によって測定方法が異なります。
病院で行っている検査では、CT検査、X線検査、消化管検査、血管造影検査、核医学検査などがあります。超音波検査やMRI検査は放射線を利用しませんので被ばくはありません。
病院で行っている検査は、患者さまの病気の発見、病態の程度、進行の度合いなど、患者さまの治療にとって必要不可欠な情報が得られますので、被ばくによるリスクを考慮して検査が行われます。
妊娠初期(0~8週)を過ぎた時期の胸部や腹部のX 線写真は、胎児に影響を与える線量ではありません。心配の方は主治医にご相談ください。
撮影室の外側では、法令上1.3mSv/3ヶ月以下になるように遮蔽しなければなりませんが、実際に測定すると、病院外の測定値と変わらない値です。妊娠中の方でも心配ありません。
被ばく者のデータや原子力・各関連施設の従業員のデータでは、子孫に影響は見られないという結果が出ています。