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更新日:2019年5月24日

放射線科

在籍医師

  • 医長:道本 顕吉(みちもと けんきち)
    (専門分野)
    放射線科画像診断
    画像下治療
    (資格)
    日本医学放射線学会 画像診断専門医
    日本IVR学会 専門医

外来担当医表(放射線科)

診療内容

紹介

 「放射線科」と聞いても、患者さんはもちろん、医療従事者においても「何をしているのかよく分からない」との認識の方が多いかと思われます。放射線科の業務は、大きく分けて1画像診断、2画像下治療、3放射線治療の三つに分けられます。

各部門特色

画像診断部門

院内で撮像されたCT、MRI、核医学検査、超音波検査、レントゲンやマンモグラフィなど、あらゆる画像検査の画像診断・結果判定を行い、可及的速やかに画像診断報告書を臨床医の先生方にフィードバックし、画像診断を通じて診療に携わります。迅速に、かつ正確な報告ができるよう努めています。

画像診断には二つの要素があります。一つは画像に現われている異常な(正常でない)所見を拾い上げることであり、もう一つは拾い上げた異常所見の解釈です。拾い上げた異常所見が示唆する疾患を複数想定し、患者さんの背景因子や血液検査データ等ともつき合わせて推理し、鑑別診断を行っていきます。そして、画像診断にて疾患の確定ないし推定ができた場合には、適切な治療方針または次に必要な検査の呈示を行います。当該疾患についての画像の理解はもちろん、疾患の病態生理、診断方法や治療の知識を有する事ではじめて適切なフィードバックが可能となるため、われわれ放射線科医は画像の勉強と共に疾患関連の知識を増やすべく日々努力しています。
病院内で行われる診療全般には安全装置が必要です。ここで大きな役割を担うことが可能であるのが、放射線科医(画像診断医)です。なぜなら、各臨床科の縦割り組織の中で、業務の性質上全科に横断的に日常的に関与するのが画像診断医であるからです。全ての医療用画像が、主治医以外の画像診断を専門とする画像診断医によって評価・診断され、画像診断医によって診断報告書が主治医に対して発行される。これを主治医が批判的に検証しつつ、診療活動の参考にすることによって、医療の安全性・正確性を高めようとするシステムです。欧米では画像診断医をDoctor’s DoctorやDoctor of Doctorと称することもあります。われわれ放射線科医は当院の診療レベルの維持・向上を担っているという気概をもって日々診療に当たっています。

当院では病診連携による画像診断も施行しています。一般に診療所や小規模病院では、当院で保有するような高性能の高額医療機器を完備することは困難です。このため、主治医の依頼に応じて、これらの施設で診療を受けている患者さんに対して、当院が保有するCT、MRI、超音波、核医学検査などの画像診断を提供しています。これにより、当院の臨床科を受診せずとも精度の高い画像診断が可能となります。われわれ画像診断医にとっても、検査症例数が増えることは非常に喜ばしいことです。

画像下治療(Interventional Radiology:IVR)部門

画像診断機器の飛躍的な発達により、放射線科は放射線治療のみならず、医療画像全般の実施・診断、さらに画像を利用した疾患治療(Interventional Radiology; IVRと略称します)を担当しています。 IVRはa)診断のための手技と、b)治療目的の手技、に大別されます。

a)診断のためのIVR
ある病変が発見された場合に、その組織を直接採取して病変の確定診断を行うことが必要な場合に施行されます。具体的には、超音波画像やCT画像にて病変の局在を正確に同定し、組織を採取する器具(一般的には細い針が用いられます)を病変に誘導して病変組織を採取(組織生検)します。われわれが対象としている臓器は、脳・心臓を除くすべての臓器に及びます。このほか、標的臓器を還流した静脈内へカテーテルを挿入し、局在の静脈血を採取することで、病変の質的診断を行う静脈サンプリングも診断のために施行される手技であり、当院でも施行されています。

b)治療目的のIVR
従来は手術でしか治療できなかった疾患、適切な治療方法が存在しなかった疾患が、IVRの発達に伴い治療可能となってきており、IVR治療の対象となる疾患の種類は年々増加しつつあります。対象となる疾患は、肝腫瘍をはじめとする腫瘍性病変、膿瘍等の感染性疾患、動脈瘤や動脈奇形等の血管疾患、臓器外傷による大量出血など多岐に渡ります。これらIVR治療は手術と比較して、患者さんの体に与える負担が格段に少なくて済むのが大きな特徴です。
当院の放射線科では幅広いIVR治療を施行しています。代表的な治療として、腫瘍に対してカテーテルという細い管を血管に挿入し抗癌剤や塞栓物質を直接注入する治療、喀血に対する止血術、動脈瘤や動脈奇形・静脈奇形等の塞栓術、外傷による臓器損傷や骨折に伴う大出血に対する塞栓術、病巣を直接穿刺して焼灼する治療、膿瘍などの感染性疾患に対しカテーテルを留置して膿汁を排泄し治癒せしめる治療(ドレナージ)、透析中の患者さんの透析シャント不全の原因となる血管閉塞・狭窄に対する拡張術などが挙げられます。
近年では、後述する肩関節のカテーテル治療も行っています。

肩関節周囲炎に対する経カテーテル的動脈塞栓術について

  • 治療の背景
    腰、肩、膝などの関節部の痛みに悩まされる患者さんは多く、4人から5人に1人の方はこれら関節部の慢性的な痛みを抱えているとされています。疼痛の程度は様々ですが、痛くて夜間ぐっすりと眠れない、着替えや家事など日々の動作が困難となるなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
    これら関節部の慢性疼痛に対しては、安静、理学療法、薬の内服や貼付、疼痛部への注射、または電気治療などの様々な治療が行われています。適切な治療によって症状が改善する患者さんは多いですが、一方で、これらの治療を受けても疼痛が十分に改善しない患者さんも少なくありません。
    当院では、院内の倫理委員会の承認のもと、平成30年7月から特発性凍結肩に対するカテーテル治療を開始しました。
  • 治療の概要
    近年の研究にて、慢性疼痛を示す関節において、新生血管の発達と神経の新生が認められており、疼痛との関連性が指摘されています。カテーテル治療では、この微細な新生血管を塞ぐことで症状の改善を狙います。
    当院では、特発性凍結肩(肩関節周囲炎五十肩)の治療を行っております。治療は局所麻酔で行われ、全身麻酔は必要ありません。
    治療に要する時間は1時間程度であり、治療後の数時間の安静の後、当日中に帰宅していただけます。
    肩関節の場合、痛みがある側の手首の動脈から細いカテーテル(1mm程度)を挿入し、血管造影により肩関節に分布する血管の異常を確認し、その血管の近くまでカテーテルを進めて血管内に薬剤を直接注入することで、異常な血管を塞ぎます。
    治療後は速やかにいつも通りの生活に戻ることができ、外来にて症状を経過観察していきます。また、もともと通院していたクリニックや接骨院などの通院も継続していただけけます。

治療前と治療後の図

 
  • リスクと副作用
    よく起こる副作用は治療中の疼痛ですが、現在まで重大な合併症の報告はありません。
  • 治療を受けるには
    この治療には適応基準があり、慢性疼痛を有する患者さんの全員が対象となるわけではありません。当院における治療適応の代表的な項目としては「3か月以上、既存の治療を行っても改善が得られなかった疼痛」が挙げられます。
    また、この治療は現状では保険が適用されておらず、自由診療・自費治療となります。各生命保険会社の提供する医療保険に加入中の方は、加入しているプランによっては給付金を受けられる可能性があります。
    診察・治療は、放射線科外来において行います。外来で採血やMRIなどの検査を行った上で治療適応を確認し、実際の手術も外来で行い、また、治療後の経過観察を行います。

かかりつけ医がいる場合
かかりつけの医療機関から当院地域医療連携センターを通じてFAX予約をしていただき、紹介状を持参のうえご来院ください。(紹介予約)

かかりつけ医がいない場合
事前に医事課へご連絡のうえ、直接、ご来院ください。

  • 診療日時
    火曜日の午後
  • 費用
    片側:280,000円(税抜き)
    両側:350,000円(税抜き)
  • お問い合わせ
    担当:カテーテル治療担当科
    電話番号:0545-52-1131(内線3133・3173)

放射線治療部門

放射線治療医は放射線というメスを持った外科医とも呼ばれます。癌治療には手術、放射線治療、化学療法という三つの柱があります。放射線治療はX線や電子線などの電離放射線を用いて腫瘍の消失を図る治療であり、一般に外科手術と比較して、患者さんへの侵襲が少ない利点を有します。ただし、全ての悪性腫瘍に対して放射線治療が適応となるわけではなく、放射線治療が有効な疾患に対し、他の治療法(化学療法や手術あるいはIVR)などと勘案の上、適切と思われる症例に対して実施されます。

当院ではライナック装置(体の外から放射線を病巣に当てる装置)が稼動しており、放射線治療医と放射線技師が力を合わせ日々患者さんの治療にあたっています。ただし、放射線治療は現在急速に発展を遂げている分野であり、当院では施行できない治療もあります。

実績

平成29年度放射線科画像診断業務

CT

MRI

RI

US(エコー)

血管造影

27,225例

7,002例

929例

7,412例

1,487例

平成28年度放射線科画像診断業務

CT

MRI

RI

US(エコー)

血管造影

25,580例

6,756例

977例

7,622例

1,481例

平成27年度放射線科画像診断業務

CT

MRI

RI

US(エコー)

血管造影

23,300例

6,229例

936例

7,097例

1,370例