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更新日:2023年5月17日
病理診断科とは、一般の方にはあまり聞き慣れない科ですが、主に患者さんの体から採取された組織や細胞を、顕微鏡で観察して診断を行っています。
直接患者さんとお会いするようなことはありませんが、病理での診断は患者さんのこれからの治療方針を決めていく上で、とても重要な役割を担っております。
病院には必ずしも病理診断科があるとは限りませんが、病理診断科のある病院にかかることをお勧めします。
また、ご希望の場合は、病理外来にて病気に関するご質問に対応致します。
内視鏡検査や手術時に病変部の組織を採取し、特殊な方法で組織を約3μm(マイクロメートル)位の薄さに切り、染色して顕微鏡でどんな病気かを診断する検査です。
日本臨床細胞学会認定の細胞検査士の資格を持った技師と細胞診専門医が、喀痰、尿などの剥離した細胞や、子宮や腫瘍部分などから器具を使って採取された細胞を、顕微鏡で細胞の良性、悪性を判断したり、ガンの患者さんの治療効果の判定、経過観察のために行う検査です。
手術中に摘出された腫瘍の良悪性を診断したり、リンパ節にガンの転移があるかを診断します。摘出した臓器を急速に凍結させ、5μm(マイクロメートル)程度の薄さに切り、染色して顕微鏡で診断します。20分程で手術室に報告しますが、極めて高度な技術と熟練が必要です。
ご不幸にもお亡くなりになられた患者さんを、ご遺族のご承諾をいただいたのち解剖することがあります。生前の診断は正しかったのか、病気の進行具合、適切な治療がされていたか、治療の効果はあったのか等を判断し、死因の究明を行います。