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更新日:2024年5月20日
リウマチ・膠原病内科では、リウマチ性疾患を中心に診療を行っています。「リウマチ」という言葉はギリシャ語のRheumaを語源とし、日本語で「流れ」を意味します。古代ギリシャでは「脳から流れ出した悪い液体が関節に溜まり、痛みを引き起こす」と考えられていたのです。このような背景から関節や筋肉に痛みやこわばりが起こる病気をリウマチ性疾患と呼んでいます。また、リウマチ性疾患には自分のからだを外敵から守るシステム(免疫)に異常が起きて、自分自身のからだ(自己)を攻撃してしまう「自己免疫疾患」も含まれます。対象疾患は関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、多発性筋炎、血管炎症候群、強皮症などです。これらの病気は関節や筋肉以外の臓器(皮膚、肺や腎臓など)にも病気を来すことがあるため、他診療科と連携を取りながら総合的に病気を把握し、診断・治療を進めていきます。
私たちは古くからリウマチ性疾患に悩まされてきた歴史があります。例えば、元号である「令和」の出典となった万葉集の歌人、山上憶良も「沈痾自哀分(ちんあいじあいぶん)」の中で「四肢は動かず全ての関節がひどく痛む」と記しており、何らかのリウマチ性疾患を患っていたと考えられています。また、有名な画家ルノアールも関節リウマチであったと言われ、利かなくなった手に包帯などで鉛筆を固定し、制作活動に取り組んでいたとされています。現在では治療法の進歩により、病気のコントロールが可能となり、患者さんは適切な治療により十分に満足した生活を送ることができるようになってきています。当院では患者さん一人ひとりの病気の状態や生活スタイル、療養環境に合わせた診療に努めています。
日本リウマチ学会では、リウマチ・膠原病に関する情報を提供しています。
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